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神経系統の機能又は精神障害の後遺障害認定基準

 人間が他の哺乳類と決定的に違うのは、異常な程、脳が発達していることである、と言っても過言ではありません。
 身体能力の面から見れば、人は自然から身を守る住居、衣服、諸々の道具がなければ生きて行くことはできないのに対して、他の動物は生まれたままの姿で生きて行くことができます。
 
 高度に発達した脳であるが故に、脳そのものに損傷を受けた場合のダメージは大きく、精神機能や運動機能に障害を残すことが多くなり、事故前の仕事や生活に戻れないケースが多くなります。
 (脳組織への、直接的な外傷などにより損傷して障害を引き起こすことを
「器質性障害」といいます。)

 人が人であることの証明でもあるのが、直接的な外傷を受けていない場合でも、抑うつ症やPTSD(心的外傷後ストレス障害=Post-traumatic stress disorder)など、様々なストレス障害を引き起こします。
 (心に加えられた衝撃的な傷が元となるため
「非器質性障害」といいます。)

 最近、特にクローズアップされている非器質性の障害認定については、9級までの認定にしかならず、争いの多いところでもあります。

 また、脳挫傷などにより脳に強い衝撃が加わえられたことにより、事故直後ではなく、ある程度の時間が経過した後に発症するケースもあり、その場合は事故との因果関係を否定され、裁判上で争われることが多いのも特徴的です。



神経系統の機能又は精神障害
障害の部位 障害の程度 等級
神経系統
の機能

又は

精神障害
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し終身労務就労不能
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し特に軽易な労務以外就労不能
神経系統の機能又は精神に障害を残し軽易な労務以外不能
神経系統の機能又は精神に障害を残し,服することのできる
 労務が相当程度制限
局部に頑固な神経症状を残す
局部に神経症状を残す
1 の1

2 の1

3 の3
5 の2

7 の4
9 の10

12 の13
14 の9

 車社会の中にあって、交通事故は毎日頻繁に発生します。大きな事故は、マスコミに報道されますが、圧倒的に多くの事故は、軽傷で済み、救急車で病院へ運ばれるようなことはありません。
 
 後遺障害の中でも、一番多いのが、「局部に頑固な神経症状を残すもの」としての12級であり、「局部にな神経症状を残すもの」としての14級です。


 これらは、むち打ち症のところで詳しく説明していますので、参考にしてください。
  
 
                                         



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