交通事故・損害賠償請求  自賠責保険請求、任意保険請求、賠償額算定


後遺障害の損害賠償の内容

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■後遺障害等級表 労働能力喪失率表
就労可能期間とライプ係数(18歳未満) 〃(18歳以上の者に適用)
平均余命とライプ係数 全年齢平均給与額
年齢別平均給与額 後遺障害の認定の問題点
後遺障害の等級 後遺障害の場合の逸失利益
後遺障害の計算例 交通事故業務

■後遺障害の認定


 交通事故が起きてケガ(傷害)をすれば、完治させるため病院で治療をします。自然治癒で済む場合もあります。事故当初は、自然に治ると考えていたのが、何日かして頚椎捻挫が酷くなり病院に駆け込むこともあるでしょう。交通事故には実に様々なケガが伴うものです。

 ケガの中でも、完治しないものもあります。神経系統を痛めてしまい、体のある部分が麻痺してしまうこともあります。あるいは、体のある部分を失ってしまうこともあります。
 

 後遺障害とは、ある期間治癒に専念しても完全に元に戻らない状態をいいます。後遺障害の認定は、症状固定(これ以上治療しても回復しない状態)を待たなければいけません。一般には半年(6ヶ月)を経過しないと認められません。認めてもらうためには、後遺障害診断書をお医者さんに書いてもらわなければなりません。どのように書いてもらうか、一番重要なところともなります。

 書き方一つで、認定されたり、されなかったりするからです。身体の一部の欠損は、その時点で症状固定となりますが、知的障害や機能障害、あるいはキズ(醜状痕)の場合は、医者の判断で決まり、自賠責ではほとんどが書類審査ですので、後遺障害診断書はできるだけ具体的に記入してもらうことが大切になります。

 三菱トラック事故で、遺族が娘を返してくれ、と泣き叫ぶ姿が何度も報道されました。でも、失われたものは戻ってきません。無常なものですね。後遺障害も、いくら治療を継続しても、失った体の機能や失った体の部分が戻ってこない場合をいいます。
 後遺障害は実に細かく分類されています。自賠責では現在14級の等級に分かれ、138種類に分類されています。1級が一番重く、もっとも軽いのが14級です。また、1、2級の場合はさらに介護を必要とする場合を
重度後遺障害として賠償額が高くなります。

以下は『損害保険料率算出機構』のHPから

自賠責損害調査のしくみ自動車損害賠償責任保険支払基準
別表


●自動車損害賠償保障法施行令(昭和30年政令第286号)より 別表第一及び別表第二
後遺障害別等級表
別表第一
等 級 介護を要する後遺障害 保険金額
第1級
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの
4,000万円
第2級
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの
3,000万円
備考  各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。
(注)  既に身体障害のあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは、加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする。

別表第二
等 級 後遺障害 保険金額
第1級
両眼が失明したもの
咀嚼及び言語の機能を廃したもの
両上肢をひじ関節以上で失ったもの
両上肢の用を全廃したもの
両下肢をひざ関節以上で失ったもの
両下肢の用を全廃したもの
3,000万円
第2級
1眼が失明し、他眼の視力が0.02以下になったもの
両眼の視力が0.02以下になったもの
両上肢を腕関節以上で失ったもの
両下肢を足関節以上で失ったもの
2,590万円
第3級
1眼が失明し、他眼の視力が0.06以下になったもの
咀嚼又は言語の機能を廃したもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの
両手の手指の全部を失ったもの
2,219万円
第4級
両眼の視力が0.06以下になったもの
咀嚼及び言語の機能に著しい障害を残すもの
両耳の聴力を全く失ったもの
1上肢をひじ関節以上で失ったもの
1下肢をひざ関節以上で失ったもの
両手の手指の全部の用を廃したもの
両足をリスフラン関節以上で失ったもの
1,889万円
第5級
1眼が失明し、他眼の視力が0.1以下になったもの
神経系統の機能又は精神に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの
1上肢を腕関節以上で失ったもの
1下肢を足関節以上で失ったもの
1上肢の用を全廃したもの
1下肢の用を全廃したもの
両足の足指の全部を失ったもの
1,574万円
第6級
両眼の視力が0.1以下になったもの
咀嚼又は言語の機能に著しい障害を残すもの
両耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
脊柱に著しい奇形又は運動障害を残すもの
1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
1下肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
1手の5の手指又はおや指及びひとさし指を含み4の手指を失ったもの
1,296万円
第7級
1眼が失明し、他眼の視力が0.6以下になったもの
両耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
1耳の聴力を全く失い、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
神経系統の機能又は精神に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの
1手のおや指及びひとさし指を失ったもの又はおや指若しくはひとさし指を含み3以上の手指を失ったもの
1手の5の手指又はおや指及びひとさし指を含み4の手指の用を廃したもの
1足をリスフラン関節以上で失ったもの
1上肢に仮関節を残し、著しい運動障害を残すもの
10 1下肢に仮関節を残し、著しい運動障害を残すもの
11 両足の足指の全部の用を廃したもの
12 女子の外貌に著しい醜状を残すもの
13 両側の睾丸を失ったもの
1,051万円
第8級
1眼が失明し、又は1眼の視力が0.02以下になったもの
脊柱に運動障害を残すもの
1手のおや指を含み2の手指を失ったもの
1手のおや指及びひとさし指又はおや指若しくはひとさし指を含み3以上の手指の用を廃したもの
1下肢を5センチメートル以上短縮したもの
1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
1下肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
1上肢に仮関節を残すもの
1下肢に仮関節を残すもの
10 1足の足指の全部を失ったもの
11 脾臓又は1側の腎臓を失ったもの
819万円
第9級
両眼の視力が0.6以下になったもの
1眼の視力が0.06以下になったもの
両眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になり、他耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
1耳の聴力を全く失ったもの
10 神経系統の機能又は精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
11 胸腹部臓器の機能に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
12 1手のおや指を失ったもの、ひとさし指を含み2の手指を失ったもの又はおや指及びひとさし指以外の3の手指を失ったもの
13 1手のおや指を含み2の手指の用を廃したもの
14 1足の第1の足指を含み2以上の足指を失ったもの
15 1足の足指の全部の用を廃したもの
16 生殖器に著しい障害を残すもの
616万円
第10級
1眼の視力が0.1以下になったもの
咀嚼又は言語の機能に障害を残すもの
14歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では普通の話声を解することが困難である程度になったもの
1耳の聴力が耳に接しなければ大声を解することができない程度になったもの
1手のひとさし指を失ったもの又はおや指及びひとさし指以外の2の手指を失ったもの
1手のおや指の用を廃したもの、ひとさし指を含み2の手指の用を廃したもの又はおや指及びひとさし指以外の3の手指の用を廃したもの
1下肢を3センチメートル以上短縮したもの
1足の第1の足指又は他の4の足指を失ったもの
10 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
11 1下肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
461万円
第11級
両眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
両眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
1眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
10歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
両耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
1耳の聴力が40センチメートル以上の距離では普通の話声を解することができない程度になったもの
脊柱に奇形を残すもの
1手のなか指又はくすり指を失ったもの
1手のひとさし指の用を廃したもの又はおや指及びひとさし指以外の2の手指の用を廃したもの
10 1足の第1の足指を含み2以上の足指の用を廃したもの
11 胸腹部臓器に障害を残すもの
331万円
第12級
1眼の眼球に著しい調節機能障害又は運動障害を残すもの
1眼のまぶたに著しい運動障害を残すもの
7歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
1耳の耳殻の大部分を欠損したもの
鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨又は骨盤骨に著しい奇形を残すもの
1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
1下肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
長管骨に奇形を残すもの
1手のなか指又はくすり指の用を廃したもの
10 1足の第2の足指を失ったもの、第2の足指を含み2の足指を失ったもの又は第3の足指以下の3の足指を失ったもの
11 1足の第1の足指又は他の4の足指の用を廃したもの
12 局部に頑固な神経症状を残すもの
13 男子の外貌に著しい醜状を残すもの
14 女子の外貌に醜状を残すもの
224万円
第13級
1眼の視力が0.6以下になったもの
1眼に半盲症、視野狭窄又は視野変状を残すもの
両眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
5歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
1手のこ指を失ったもの
1手のおや指の指骨の一部を失ったもの
1手のひとさし指の指骨の一部を失ったもの
1手のひとさし指の末関節を屈伸することができなくなったもの
1下肢を1センチメートル以上短縮したもの
10 1足の第3の足指以下の1又は2の足指を失ったもの
11 1足の第2の足指の用を廃したもの、第2の足指を含み2の足指の用を廃したもの又は第3の足指以下の3の足指の用を廃したもの
139万円
第14級
1眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
3歯以上に対し歯科補綴を加えたもの
1耳の聴力が1メートル以上の距離では小声を解することができない程度になったもの
上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
1手のこ指の用を廃したもの
1手のおや指及びひとさし指以外の手指の指骨の一部を失ったもの
1手のおや指及びひとさし指以外の手指の末関節を屈伸することができなくなったもの
1足の第3の足指以下の1又は2の足指の用を廃したもの
10 局部に神経症状を残すもの
11 男子の外貌に醜状を残すもの
75万円
備考
1  視力の測定は、万国式試視力表による。屈折異状のあるものについては、矯正視力について測定する。
2  手指を失ったものとは、おや指は指関節、その他の手指は第一指関節以上を失ったものをいう。
3  手指の用を廃したものとは、手指の末節の半分以上を失い、又は、中手指節関節もしくは第一指関節(おや指にあっては、指関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
4  足指を失ったものとは、その全部を失ったものをいう。
5  足指の用を廃したものとは、第一の足指は末節の半分以上、その他の足指は末関節以上を失ったもの又は中足指節関節若しくは第一指関節(第一の足指にあっては、指関節)に著しい運動障害を残すものをいう。
6  各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって、各等級の後遺障害に相当するものは、当該等級の後遺障害とする。
(注1)  身体障害が2以上あるときは、重い方の身体障害の該当する等級による。しかし、下記に掲げる場合においては等級を次の通り繰上げる。
1  第13級以上に該当する身体障害が2以上あるときは、重い方の身体障害1級を繰上げる。ただし、それぞれの後遺障害に該当する保険金額の合算額が繰上げ後の後遺障害の保険金額を下回るときは前記合算額を採用する。
2  第8級以上に該当する身体障害が2以上あるときは、重い方の身体障害2級を繰上げる。
3  第5級以上に該当する身体障害が2以上あるときは、重い方の身体障害3級を繰上げる。
(注2)  既に身体障害のあった者がさらに同一部位について障害の程度を加重したときは、加重後の等級に応ずる保険金額から既にあった障害の等級に応ずる保険金額を控除した金額を保険金額とする。

●自動車損害賠償責任保険支払基準 別表I〜別表IV
別表I
労働能力喪失率表
自動車損害賠償保障法施行令別表第1の場合
障害等級 労働能力喪失率
第1級 100/100
第2級 100/100

自動車損害賠償保障法施行令別表第2の場合
障害等級 労働能力喪失率
第1級 100/100
第2級 100/100
第3級 100/100
第4級 92/100
第5級 79/100
第6級 67/100
第7級 56/100
第8級 45/100
第9級 35/100
第10級 27/100
第11級 20/100
第12級 14/100
第13級 9/100
第14級 5/100
別表II-1
就労可能年数とライプニッツ係数表
(1)18才未満の者に適用する表
年令 幼児・児童・生徒・学生・右欄以外の働く意思と能力を有する者 有職者
就労可能年数
係 数 就労可能年数
係 数


49 7.549 67 19.239
49 7.927 66 19.201
49 8.323 65 19.161
49 8.739 64 19.119
49 9.176 63 19.075
49 9.635 62 19.029
49 10.117 61 18.980
49 10.623 60 18.929
49 11.154 59 18.876
49 11.712 58 18.820
10 49 12.297 57 18.761
11 49 12.912 56 18.699
12 49 13.558 55 18.633
13 49 14.236 54 18.565
14 49 14.947 53 18.493
15 49 15.695 52 18.418
16 49 16.480 51 18.339
17 49 17.304 50 18.256

(2)18才以上の者に適用する表
年令 就労可能年数 係数 年令 就労可能年数 係数


18 49 18.169 60 11 8.306
19 48 18.077 61 10 7.722
20 47 17.981 62 10 7.722
21 46 17.880 63 7.108
22 45 17.774 64 7.108
23 44 17.663 65 7.108
24 43 17.546 66 6.463
25 42 17.423 67 6.463
26 41 17.294 68 6.463
27 40 17.159 69 5.786
28 39 17.017 70 5.786
29 38 16.868 71 5.786
30 37 16.711 72 5.076
31 36 16.547 73 5.076
32 35 16.374 74 5.076
33 34 16.193 75 4.329
34 33 16.003 76 4.329
35 32 15.803 77 4.329
36 31 15.593 78 4.329
37 30 15.372 79 3.546
38 29 15.141 80 3.546
39 28 14.898 81 3.546
40 27 14.643 82 3.546
41 26 14.375 83 2.723
42 25 14.094 84 2.723
43 24 13.799 85 2.723
44 23 13.489 86 2.723
45 22 13.163 87 2.723
46 21 12.821 88 2.723
47 20 12.462 89 1.859
48 19 12.085 90 1.859
49 18 11.690 91 1.859
50 17 11.274 92 1.859
51 16 10.838 93 1.859
52 15 10.380 94 1.859
53 14 9.899 95 1.859
54 13 9.394 96 1.859
55 13 9.394 97 1.859
56 12 8.863 98 1.859
57 12 8.863 99 1.859
58 11 8.306 100〜 0.952
59 11 8.306


(注) 1  18才未満の有職者および18才以上の者の場合の就労可能年数については、
(1)  55才未満の者は、67才から被害者の年令を控除した年数とした。
(2)  55才以上の者は、平均余命年数の1/2とし、端数は切上げた。
2  幼児・児童・生徒・18才未満の学生および働く意思と能力を有する者(有職者・家事従事者・18才以上の学生以外)の場合の就労可能年数およびライプニッツ係数は、下記(例)に準じて算出する。
(例)  3才の場合
(1)  就労の終期(67才)までの年数64年(67年-3年)に対応する係数 19.119
(2)  就労の始期(18才)までの年数15年(18年-3年)に対応する係数 10.380
(3)  就労可能年数 49年(64年-15年)
(4)  適用する係数 8.739(19.119-10.380)

                                            
 ■Jiko相談室

別表II-2
平均余命年数とライプニッツ係数表
年令
平均余命年数 係 数 平均余命年数 係 数


76 19.509 82 19.634
75 19.485 82 19.634
74 19.459 81 19.616
73 19.432 80 19.596
72 19.404 79 19.576
71 19.374 78 19.555
70 19.343 77 19.533
69 19.310 76 19.509
68 19.275 75 19.485
67 19.239 74 19.459
10 67 19.239 73 19.432
11 66 19.201 72 19.404
12 65 19.161 71 19.374
13 64 19.119 70 19.343
14 63 19.075 69 19.310
15 62 19.029 68 19.275
16 61 18.980 67 19.239
17 60 18.929 66 19.201
18 59 18.876 65 19.161
19 58 18.820 64 19.119
20 57 18.761 63 19.075
21 56 18.699 62 19.029
22 55 18.633 61 18.980
23 54 18.565 60 18.929
24 53 18.493 59 18.876
25 52 18.418 58 18.820
26 51 18.339 57 18.761
27 50 18.256 56 18.699
28 49 18.169 55 18.633
29 48 18.077 54 18.565
30 47 17.981 53 18.493
31 46 17.880 52 18.418
32 45 17.774 51 18.339
33 44 17.663 50 18.256
34 43 17.546 49 18.169
35 42 17.423 48 18.077
36 41 17.294 47 17.981
37 40 17.159 46 17.880
38 39 17.017 45 17.774
39 38 16.868 44 17.663
40 38 16.868 43 17.546
41 37 16.711 43 17.546
42 36 16.547 42 17.423
43 35 16.374 41 17.294
44 34 16.193 40 17.159
45 33 16.003 39 17.017
46 32 15.803 38 16.868
47 31 15.593 37 16.711
48 30 15.372 36 16.547
49 29 15.141 35 16.374
50 28 14.898 34 16.193
51 27 14.643 33 16.003
52 27 14.643 32 15.803
53 26 14.375 31 15.593
54 25 14.094 30 15.372
55 24 13.799 29 15.141
56 23 13.489 28 14.898
57 22 13.163 28 14.898
58 21 12.821 27 14.643
59 21 12.821 26 14.375
60 20 12.462 25 14.094
61 19 12.085 24 13.799
62 18 11.690 23 13.489
63 17 11.274 22 13.163
64 17 11.274 21 12.821
65 16 10.838 20 12.462
66 15 10.380 20 12.462
67 15 10.380 19 12.085
68 14 9.899 18 11.690
69 13 9.394 17 11.274
70 12 8.863 16 10.838
71 12 8.863 15 10.380
72 11 8.306 15 10.380
73 11 8.306 14 9.899
74 10 7.722 13 9.394
75 9 7.108 12 8.863
76 9 7.108 12 8.863
77 8 6.463 11 8.306
78 8 6.463 10 7.722
79 7 5.786 10 7.722
80 7 5.786 9 7.108
81 6 5.076 8 6.463
82 6 5.076 8 6.463
83 5 4.329 7 5.786
84 5 4.329 7 5.786
85 5 4.329 6 5.076
86 4 3.546 6 5.076
87 4 3.546 5 4.329
88 4 3.546 5 4.329
89 3 2.723 5 4.329
90 3 2.723 4 3.546
91 3 2.723 4 3.546
92 3 2.723 4 3.546
93 2 1.859 3 2.723
94 2 1.859 3 2.723
95 2 1.859 3 2.723
96 2 1.859 3 2.723
97 2 1.859 2 1.859
98 2 1.859 2 1.859
99 2 1.859 2 1.859
100 1 0.952 2 1.859
101 1 0.952 2 1.859
102 1 0.952 2 1.859
103 1 0.952 2 1.859
104 1 0.952 2 1.859
105 1 0.952 1 0.952
(注) 平均余命年数は「第18回生命表参考表」による平均余命とした。



別表III
全年令平均給与額(平均月額)
男子 415,400円 女子 275,100円

                                                
   ■Jiko相談室

別表IV
年令別平均給与額(平均月額)
年令 男子 女子 年令 男子 女子
18 187,400 169,600 44 482,000 298,800
19 199,800 175,800 45 485,600 296,500
20 219,800 193,800 46 489,300 294,300
21 239,800 211,900 47 492,900 292,000
22 259,800 230,000 48 495,500 291,800
23 272,800 238,700 49 498,100 291,700
24 285,900 247,400 50 500,700 291,600
25 298,900 256,000 51 503,300 291,400
26 312,000 264,700 52 505,800 291,300
27 325,000 273,400 53 500,700 288,500
28 337,300 278,800 54 495,500 285,600
29 349,600 284,100 55 490,300 282,800
30 361,800 289,400 56 485,200 280,000
31 374,100 294,700 57 480,000 277,200
32 386,400 300,100 58 455,400 269,000
33 398,000 301,900 59 430,900 260,900
34 409,600 303,700 60 406,300 252,700
35 421,300 305,500 61 381,700 244,500
36 432,900 307,300 62 357,200 236,400
37 444,500 309,100 63 350,100 236,400
38 450,500 307,900 64 343,000 236,400
39 456,600 306,800 65 336,000 236,500
40 462,600 305,600 66 328,900 236,500
41 468,600 304,500 67 321,800 236,500
42 474,700 303,300 68〜 314,800 236,600
43 478,300 301,000


(注)  本表は、平成12年賃金センサス第1巻第1表産業計(民・公営計)によりもとめた企業規模10〜999人・学歴計の年齢階層別平均給与額(含臨時給与)をその後の賃金動向を反映して0.999倍したものである。



すべての著作権は損害保険料率算出機構に帰属します。


後遺障害の認定の問題点

 後遺障害の認定は、症状固定(これ以上治療しても快復しない状態)を待たなければいけません。一般には半年(6ヶ月)を経過しないと認められません。認めてもらうためには、後遺障害診断書をお医者さんに書いてもらわなければなりません。どのように書いてもらうか、一番重要なところです。

 書き方一つで、認定されたり、されなかったりするからです。どうみても、後遺障害が認定されてしかるべきなのに、されないのは、ほとんどが診断書の書き方に問題があります。明確に患部を主張して書いてもらうべきです。例えば、醜状痕(傷あと)がある場合、長さや大きさまで正確に書いてもらわない
といけません。

 交通事故の後遺障害の認定は、一番問題の大きいところでもあるのです。現行の喪失率表は、労災保険の給付額から逆算を行なったものに過ぎなかったり、肉体労働を念頭に置いたもので現在の状況に適合していない、あるいは等級が大雑把で、その中間領域が切り捨てられているなど、様々な批判がありますが、いまだまったく改善されないままなのです。

 そうではありながらも、自賠責における後遺障害の認定は、任意保険や裁判における後遺障害等級の認定も、この自賠責の認定が損害額算定の基礎となっているのです。

 この点を充分に理解して対応してください。保険会社の一括払い処理がなされている場合で、被害者が保険会社に対して、担当の医者に患者の様子を聴いたり、診断書を要求することに対する同意書を提出していると、任意保険会社はそれを根拠に治療に介在してきます。

 診断書を取寄せ、レセプトを取寄せ、入院している必要はない、早く退院せよ、とかもうこれ以上治療費は支払わない、などと関与してくることもあります。
 最近この件で、北海道新聞に一面で報道されました。同意書がなくても医師が勝手に個人の診断状況を、損保に流していたという大変な問題です。

 後遺障害の認定がなされれば、損害賠償額が大きくなります。後遺障害に至るようなケガをしたなら、それに応じて損害賠償を金銭でしてもらわなければなりません。心情としては、失ったものを返してくれといいたいところですが、法律で金銭賠償が原則となっています。そのためには、後遺障害認定を自賠責で行なうこと、認定を受けるためには細心の注意が必要であること(どういう障害が認定されるのかという認定基準の知識をもつこと)が重要になります。 
                                        Jiko相談室 

後遺障害の等級
 自賠責の後遺障害等級認定は、のちのち裁判となるようなケースでも認定があることの方が、被害者に有利に作用します。
 後遺障害の等級は1級から14級までになっています。1級から3級は労働能力をほぼ100%失ったような重い障害を負った場合で、介護が必要なケースとそうでないケースで賠償額が異なります。

 後遺障害は大きくは14等級に分かれていますが、それぞれの等級の中でさらに部位別に細かく分類されています。自分はどこに該当するのか、本来は後遺障害として認定されるべきが、知らないがためにそのまま認定されずに終わる場合も多いので注意が必要です。
 
 女性と男性では、同じキズでも等級が違う場合もあります。外貌に醜状を残すものとして、男性は14級に対して、女性は12級となります。

 またよく見落とし勝ちになる後遺障害として、第12級(5)鎖骨、胸骨、肋骨、肩甲骨又は骨盤骨に著しい奇形を残すもの、があります。この中には頭が含まれていません。だから、認定されないのだ、と思い込まないで下さい。自賠法施行令別表2の備考6に「各等級の後遺障害に該当しない後遺障害であって、各等級の後遺障害に該当するものは、当該等級の後遺障害とする」と規程されています。

 例えば、頭蓋骨骨折で入院し、何針も縫うケガをして、運良く全快した場合、頭髪が伸びて醜状痕は見えません。それだけで、後遺障害なしとしてしまうことが多いのです。実は、頭蓋骨を手で触れると平たく変形しているようなケースでは、著しい奇形を残すものとして12級に該当するのです。

 ここでさらに問題が発生します。主治医にこの点を、診断書に明確に記入してもらわなければなりません。医師は一度出した診断書の書き換えに応じてくれないことがあります。そのような場合は、粘り強く説得して書き換えてもらわなければ認定されません。

 先に紹介した、後遺障害の一覧表にないからといってあきらめてはいけません。実は、これが非常に多いのです。このことを知らない人に相談をして、残念ながら後遺障害には該当しないね、といわれてあきらめてしまい、本来賠償されるべきものがもらえなくなるのです。 
 
 
後遺障害の場合の逸失利益

 後遺障害の保険の額は、後遺障害等級認定で決まります。認定を左右するのは、診断書にどのように書かれるかに因ります。何回も強調します障害は残っているけれども、そのことが診断書に書かれていないのでは認められません。

 ご自分の判断で、後遺障害等級表のどこにも該当しないと、勝手に判断してしまわないことも大切なポイントです。さらに、自分の症状を具体的に記入してもらうことも必要ですから、症状を明確に説明しなければいけません。“多少の痛みは我慢して、人に言わないのが真の男”なんて考えてはいけないのです。

 後遺障害等級は14級に区分されていますが、等級に応じて、労働してお金を稼ぎ出す力を失うとみなします。これを労働能力喪失率といいます。傷害(ケガ)の場合は、治癒することが前提ですので、損害賠償は治療に当たっていた間の休業損害と慰謝料となりますが、後遺障害を負った場合は、将来に渡って労働する能力が失われるのですから、それを「逸失利益」と呼びます。

 自賠責は後遺障害の場合、「逸失利益」と「慰謝料」の合計額で等級別に限度額が決められています。
 逸失利益の計算は、収入の額から先ほどの労働能力喪失率の分を将来に渡り失ったものとみなします。

 計算式で示すと
逸失利益=収入額×労働能力喪失率×後遺障害確定時の年齢に対するライプニッツ係数
                                となります。

 ライプニッツ係数というのは、要するに将来に渡って失うものを、現時点でもらうのだから、年利5%の利息を差引いて渡すようにするための係数です。
 ファイナンシャル・プランナーの方には将来の額から現在の額を求める「現価係数」と同様のものといったほうが分かりやすいと思います。

 労働能力喪失率は、1級から3級までは100%です。まったく労働する能力を失った状態とみなします。一番低い14級で5%です。

 前にもお話したように、これらは労災保険の給付額から逆算を行なったものです。いろいろな批判や矛盾がありながらも現行はこのシステムによっているのです。
 ここで一番問題となるのは、収入の額です。自賠責では基準がある程度明確になっていますが、自賠責保険以外の損害賠償額の算定では、原則として実収入の額となります。
裁判上では、実収入が年齢別学歴別平均収入より低い場合はある程度引き上げられる等のことがなされたりします。問題は自営業者の場合です。
 
 ここでの説明は自賠責を前提としていますが、自賠責の収入の算定方法は通常の損害賠償の算定では、原則として採用されない、ということを確認しておいて下さい。


 ■後遺障害の逸失利益の計算を通じての説明 

 自賠責における実際の計算方法についての事例
 男子17歳学生、障害等級12級の場合の逸失利益の計算

  (A)  (年額)(B) (C)
 187,400円×12ヶ月×17.304×0.14=5,447,853円→545万円

(A)収入根拠=18歳の平均月額給与額

(B)障害確定時の年齢に対するライプニッツ係数=17.304

(C)労働能力喪失率(12級)=0.14

 収入の捉え方は、年齢別に様々な取り決めがあります。ここで様々な疑問を抱いたと思います。上記の算式とその下の説明だけでは、何のことか理解できないと思います。

 まず、収入額の決定として187,400円とありますが、これは平成12年賃金センサスの年齢別平均給与額の18歳から導かれています。働く意思と能力を有する無職者で被扶養者がいない者、幼児、学生は男女別18歳の平均給与額を算定の基礎とするという取り決めになっているのです。

 ちなみに18歳女子の場合は169,600円です。
 
 以上のように、18歳未満、18歳以上、35歳を境にした基準、有職、無職、主婦、失業中の働く意思のある人、などなどきめ細かな取決めに従って決められます。
 原則は、事故前1ヵ年の現実収入がベースですが、もしも事故前1ヵ年の収入の証明が困難な35歳以上の人は、年齢別平均給与額の年相当額を基礎に計算します。

 あるいは、35歳未満の人で、事故前1ヵ年の収入を証明することができる人は
(1)事故前1ヵ年の収入額

(2)全年齢平均給与額(男子415,400円、女子275,100円)×12月

(3)年齢別平均給与額×12月

 自賠責では、被害者に有利なようにいづれか高いほうを採用します。

 先の例に戻ると、187,400円×12月×稼動年数49年=約1億1千万円となります。
 これに単純に労働能力喪失率0.14を掛けると「1540万円」となります。

 稼動年数49年というのは、18歳未満の者の就労可能年数は、67歳まで働けると見て、67−18=49 となるのです。

※注意
 ここでは稼動年数を単純に計算していますが、現実には障害の程度に応じて年数は決められます。今回の例は、死亡や重度後遺障害の場合だと理解してください。中間利息が控除されなければ、1540万円になるところが、これを現時点でもらうのですから、年齢が17歳、就労可能年数が49年に対応したライプニッツ係数17.304を掛けて545万円となるのです。

 中間利息の控除がいかに大きいかお分かりいただけたでしょうか?この低金利の時代でも5%で控除されてしまうのです。金利につていは、裁判での争いもおきています。

 ここまで説明してきて、逸失利益の計算がおおよそ理解していただけたと思います。症状固定(後遺障害の確定)して、その後の就労可能年数を最終67歳とみて計算しますので、収入額の決定が非常に重要であることもお分かりいただけたでしょうか。
  ただし、自賠責には支払限度額がありますので、せっかく計算しても等級ごとの限度額までしかお金はでません。
 しかし、任意保険での損害賠償額という点では、収入の算定の仕方が実収入によりますが、それ以外の計算の仕方は同様と考えてください。


                              

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