相続・遺言の手続と後見制度 | ||||||||||||||||||||||||
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相続・遺言の各種手続 | ||||||||||||||||||||||||
「生者必滅」という四文字熟語があります。非常に意味の深いことを、たったの四文字で表現しています。 人間に限らず、ありとあらゆる地球上の生物のすべてにわたる根源的な原理を、凝縮して四つの漢字で表しています。なんと重々しい言葉でしょうか。 今現在、毎日が希望に満ちた生活をし、愛情溢れる家族や友人に囲まれた生活をしている人にとっては、死はいつかは訪れるものとは知っていながら、まだまだ遠い先のことで、当面自分には関係のないことだ、と意識をせずに生きていると思います。 それで良いのです。そうでなければ、人生を前向きに楽しく生きるのは困難になるかも知れませんね。しかし、例えが悪いかも知れませんが、病気になって初めて健康の有り難味を知る、ということが言われます。私自身何度か病気して初めて健康の素晴らしさを心底から感じたことがあります。 同じように、死に直面してはじめて生きること、あるいは生かされていることの素晴らしさを実感するのが人間なのだろうと思っています。 最愛の両親が、配偶者が、あるいは子供が急に亡くなった場合、大きな悲しみに襲われます。誰でもそうです。しかし、一方では悲しんでばかりはいられないのです。この世の中は、すべて生きている人々、これから生きていこうとする人々のために、いろいろな制度が作られているのです。 すぐにも手続をしなければいけないことがいっぱいあります。残酷な言い回しになってしまいますが、亡くなられた方(被相続人といいます)が生前に持っていた全ての権利や財産、そして借金まで、とにかく全てのものをこの世から抹消して、それを決められた相続人に割り振る手続が必要なのです。 今の時代、昔のように長男に一括して相続させるということはありません。もしも遺言がなければ、民法の定めに従って相続人は決まります。相続する財産には、プラスになるものばかりではありません。借金やら、人の保証人になっていた事まで引き継がなければなりません。 借金が多ければ、相続放棄という手続もあります。法律を知らなければ、あるいはちゃんとした手続をとらなかったばかりにとんだ災難になってしまうこともありますので、このホームページでは、できるだけ分かりやすく相続のことについてお話します。 全体の流れを図示すると以下のようになります。 |
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遺言 人間であれば誰しもが関係する遺言と相続についてお話します。私たちの仕事の中でも、非常に多いのが相続に関することなのです。そして、その時つくづく思うのは、遺言さえ残しておいてくれたならば兄弟が仲違いになることもなかったのに、という感想なのです。 お年寄りだけが関心を持つ内容だ、とは考えないで下さい。相続についての基本的な知識はいたるところで必要になります。テレビドラマを見るときなど、あらあらでも知っていることで面白さは倍になります。 それよりも大事なことは、ご自身の相続はどうなるのか知っておくことで、人生設計は大きく変わることにもなりかねません。 兄弟姉妹が仲がよければ、問題になることもなく遺産の分割や放棄が行われることでしょう。しかし世の中、うまく行かないことも多いのです。 西欧諸国では、古くから遺言の制度が発達し、誰しもが遺言を残してこの世を去るのは当然のこととして行われてきました。 しかし、日本では昔から一部の階級を除き遺言は一般的ではありませんでした。家督相続だったからです。戦後、50年以上も経ち、私たちの考え方が大きく変化してきました。これからさらに変化して行くことでしょう。経済環境も厳しさを増しています。親が必至に築き上げてきた財産を、子をはじめ各相続人が、当然の権利とばかりに奪い合いになるかもしれません。 こんな話を聞いたことがあります。小さい頃は仲のよかった兄弟でした。親も友人に子供自慢をして、可愛がっていました。子供たちは大きくなり、長男は商売を始めました。やがて放漫経営がたたり資金繰りに困り果ててしまった。病気で入院中の親のところのに来て親の住んでいた土地、建物を、お金を借りるために担保に入れさせてくれ、としつこくせまったとのことです。 親は、失意のまま息を引き取りました。その後、葬儀が終わり兄弟だけになってしまい、やがて長男のとった態度を責める弟と長男の取っ組み合いの喧嘩がはじまった、ということです。 その後は、醜い争いになったのは言うまでもありません。親が遺言さえ残しておいてくれたら、と思ったことでしょう。 遺言とは、「生と死のかけはし」となるものです。ご自分が生きているうちに、自らの意志を死後にも生きたものとして存続させることができるのは、遺言をおいてほかにはありえないのです。 |
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